v系の音楽と歌詞

v系は、服装を華美にしたり髪型やメイクを派手にしたり、さらに小道具を使ってステージ演出をしたりといった、パッと目を引くような美的表現を重視しています。それらがv系の外見的な特徴なら、音楽的な特長の方はというと、どのバンドもロックが基本であり、曲調が暗くて重かったり、あるいは激しかったりするヘヴィーさを持つものが多くなっています。したがって、v系の音楽は個々のバンドで音楽性の違いはあれど、世界観で見るならある程度共通しているとも言えるのです。また、v系の中には、ポストパンクやへヴィメタルから影響を受けたバンドが少なくないようですが、音楽表現は特に統一されているわけではありません。

v系の独特の世界観は、歌詞にもよく表れています。多く見受けられるのが、暗い言葉や、病んだ表現のある歌詞であり、中にはグロテスクな表現を含んでいる歌詞もあります。マイナス思考が強い歌詞は、直接的な言葉で表現していることも多いですが、中には濁したり違う言葉に置き換えて表現しているものもあります。

使われることが多い言葉は、「死」「闇」「堕ちる」「薔薇」「狂う」など、マイナスや妖艶のイメージを持ちやすい言葉を使う傾向があります。もちろんこれらとは逆に、明るくポップな曲もあります。しかし、明るく歌われている曲でも根底にあるのは迷いや孤独です。 v系は、社会に潜んでいる退廃的な空気を敏感に感じ取っている若者の心情を歌っているものが多いのです。